色黒大阪人が気ままにつぶやくブログ

色黒で大阪人で人事(過去形)な僕がなんかつぶやきます。

森喜朗会長の失言騒動に思うこと

東京オリンピックパラリンピック組織委員会森喜朗会長の発言がまあ炎上している。

「女性がいる会議は長くなる」

という趣旨の発言と

「オリンピックは絶対やります」

という趣旨の発言とダブルパンチにて。

「女性がいる会議は長くなる」発言について

一応森さんの肩を持っておくと、前者の発言については、

「女性がいる会議は長くなる」

は彼の主観であって、それが事実かどうかはその会議云々を見ていない僕たちには判定ができない。

また、仮に「女性がいる会議は長くなる」が事実だとした場合でも、

「女性がいる会議は長くなる」→「がゆえに、超だるいぜ」なのか

「女性がいる会議は長くなる」→「がゆえに、みっちりいい議論ができる」なのかはわからないので、別にいいんじゃね、と文面だけ見ると思う。

私どもの組織委員会にも、女性は何人いますか、7人くらいおられますが、みんなわきまえておられます。みんな競技団体からのご出身で国際的に大きな場所を踏んでおられる方々ばかりです。ですからお話もきちんとした的を得た、そういうのが集約されて非常にわれわれ役立っていますが、欠員があるとすぐ女性を選ぼうということになるわけです。

(下記より引用)

森喜朗会長の3日の“女性蔑視”発言全文 ― スポニチ Sponichi Annex スポーツ

とまあこういうことも言っておられるので、正直あとはその場の表現がどういう流れだったのかなどにもよるとは思うわけです。

 

ただ、お怒りになる人たちの気持ちもわかるのと、あとはぶっちゃけ普段の森会長の発言(メディアで切り取らててはいますが)を見てると、

「あ~、どうせ悪い方の意味で言ってるんだろうな」感は否めないので、そういう意味では、まあわかる。

 「オリンピックは絶対やります」発言について

まあ今のコロナの現状とか(コロナが本当に誰にとって脅威なのか云々の議論は置いておいて)を考えると、この発言も穏やかではないんだろうなと思う。

が、一方で、もちろん、「オリンピックができるパターン」のシミュレーションをするのもオリンピック組織委員会という組織としては必要なわけで、そのシミュレーションにおいては、無観客なのか、聖火リレーを田んぼでなのかという方法論はあれど、「出来る方法」を考えるという文脈では間違っていない点もあると思う。

(実質的な)名誉職に喋らせちゃダメ

まあ、いろいろ擁護はしましたが、森さんの発言はまあダメですよ、ぶっちゃけ。

ただ一方で、会長という職務にはあれど、83歳という年齢を考えたときには実務的な能力やジェンダー論含めた世の中の変化への適応性などを考えたときに、実質的には名誉職のようなもので、

そんな彼に自由にしゃべらせる組織もそうだし、質疑応答でどんどん煽っていくメディア、こっちのほうが僕はだめだと思いますよ。

男尊女卑な社会がまだまだあった戦後から高度経済成長、そしてバブルと生きてきた83歳のおじいさまに、「今はそういう発言しちゃだめよ」って言ったって、本心で理解しているはずはないし、そういう人に喋らせたらそりゃああなるわいな。

世の中の80代の方の生きてきた世界はそういう世界だったんだから。

 

そういう当たり前が違う人に、「どうせやばいこと言うんだろうな」と分かっていながら話をさせてしまうこと。それを分かっていながらさらに話を引き出そうとすること、そっちももっと問題にしてほしいなと思う。

我が家での結論

我が家での結論は、森会長が入ってくる前に、会議の決議事項などをまとめた資料を先に報道陣に配って、森会長の話はまあ15分くらい聞くだけ聞いて、

「正しい内容はお手元の資料に…」

と説明して終わるのが良いのでは、という話でした。

 

改めて、彼の発言がNGなのは前提として、

・NGな発言をしちゃう人に必要以上に話させないこと

・生きてきた世界が違うんだな、とバックグラウンドの違いだ、とある意味あきらめること

これに尽きると思います。