この記事を書いている4/22、乃木坂46の中心メンバーである生駒里奈さんの卒業コンサートが行われています。アイドルが好きな私には歴史的な日です。
ぐるぐるカーテン、おいでシャンプー、走れ!Bicycle、制服のマネキン、君の名は希望、太陽ノック、とセンターとして乃木坂の創成期に先頭を切って来たのが生駒里奈さんです。
そんな彼女のラストセンター曲が20thシングル「シンクロニシティ」…ではなく、そのカップリングの「Against」という曲。
この曲、とても生駒里奈さんらしいし、僕の人生観にもとても近かったので、この曲を通じて思うことを書きます。
Againstに立ち向かう少女
against、反対語はfollowでしょうか。
ゴルフとかでもよく使いますよね。
反対とか向かい風とかそういう感じの意味。たぶん。
「公式ライバル」といえば聞こえはよいけど、「二番煎じ」だと思う人も多かっただろうし、当時のAKB48グループの勢いを考えると「当て馬」「踏み台」とすら思えるスタートでした。
そんな「against」の中でセンターに立ったのがこの生駒里奈さん。
秋田県出身で、あどけなさと(いい意味での)田舎っぽさを持つこのセンターは、「against」の矢面に立つことになるわけです。
「制服のマネキン」の衝撃
そんな「against」の中、1stシングルのぐるぐるカーテン、2ndのおいでシャンプーと、「お嬢様」を全面に出した衣装や曲調でAKB48グループとの差別化を図ります。3rdの走れ!BicycleはややAKB48に近いポップな仕上がりでしたが、ここまでの3曲では「おっ!こいつスゴイやん」という感じは正直ありませんでした。
そんな中発表される4thシングル「制服のマネキン」。
これがえげつなかった。Shortだけでも見て欲しい。
生駒さんが卒業することの一番の問題はこの「制服のマネキン」は誰が今後センターとして躍るんだというくらいのハマりよう。
これまでのお嬢様路線をひっくり返すまさに革命を彼女は起こしたのでした。
全てを飲み込む主人公感
先にも述べたように私はアイドルが好きなんですよね。AKBから始まり、乃木坂、欅坂、けやき坂と色々好きです。
どこでも主人公になれるのがこの生駒さんの魅力です。
2016年の「FNSうたの夏まつり ~海の日スペシャル~」(フジテレビ系)では欅坂46のデビューシングルであり、大ヒットシングルでもある「サイレントマジョリティー」を48&46ドリームチームのセンターとして披露します。
その動画は上記ですが、この「サイレントマジョリティー」の原曲では欅坂46のセンターである平手友梨奈さんの絶対的な存在感がフューチャーされており、
「あ、この曲は平手さん以外のセンターはありえない」
と誰もが思う出来なんですよね。
しかし、上の動画を見れば分かる通り、生駒さんはもはや自分のモノにしているんですよね。この絶対的主人公感…。これが生駒さんの魅力ですね。
「Follow」を「卒業」し、再び「Against」へ
こうやって生駒さんが作ってきた乃木坂は、センターを白石麻衣さんや西野七瀬さん、齋藤飛鳥さん、など様々なメンバーが代わる代わる活躍しつつ、2017年の日本レコード大賞を受賞するような日本を代表するグループになったわけです。
少なくとも昨年においては、公式ライバルであるAKB48を凌駕したわけですね。
まさに上昇気流真っ盛りで、彼女が最前列で浴びてきた「Against」の風は見事に「Follow」に変わったわけです。
そんな中での彼女の卒業。そしてラストセンターは「Against」という曲。
このままここに居続けるのは
誰のためにもならない
新しい道を切り拓いて
立ち向かうんだ
1番のサビのラストがまさに生駒さんが卒業する理由を指し示していると感じられます。
そして2番のサビのラスト。
居心地の良さ 甘えていたら
なにも奇跡は起きない
日向の中は暖かいけど
歩き出したい
ああ、また彼女は険しい道に進むんだなと。
そしてサビ前に決め手。
フォローの風は
いつだってやさしいけれど
時折の逆風は
心を強くするんだ
秋元先生素晴らしい歌詞を書きますね。
皆が応援してくれるグループになった。周りも自分も成長してこれからもっと登っていける。でも、この優しい、良い環境に居続けるのではなく、もう1つ成長するために、強くなるために彼女はまた「Against」の環境に身を置きに行くのである。
卒業ライブのあとに語った一言
某テレビ番組のインタビューで流れていました。
アナウンサーが「これからの目標はありますか?」と。
それに対して生駒さんが笑顔で答えます。
「(芸能界に)生き残ることですね」
彼女の前には、これまでと比べると「Against」な風が吹いてくることでしょう。
ただ、これまで彼女が積んできたものは確実に「Follow」してくれるはず。
生駒さんの卒業を心からお祝いし、今後の活躍を祈るために記事を書いてみました。