私事ですが、最近転職をしまして、新たな同僚の方々と今仕事をし始めたわけです。
8割以上自分より年上だし、みんな名だたる企業から来ているし、僕なんかドイレギュラーな感じですが、話をする幅が広がるという意味で、こういう環境はすごくいろんな角度から話を聞けるいい環境だなと満足していますね。
そこでお互いの前職の話やキャリア観などを話したりしているわけですが、「お、それいいね」と言ってもらえた「採用担当としてのポリシー」みたいなものがあったので、それを少し書いてみようと思います。
採用担当の仕事は「採用」なのか
文字で見るとカオスですが、ずっと疑問に思っていることでもあります。
「採用担当としてオカネもらってるんやから仕事しろや」
って言われればそれまでなんですが、それでも僕は違和感があるんですよね。
そもそも、採用って大きく分けると、
- 広く認知をしてもらうための「マーケティング」
- 実際のイベントなどで学生に興味を持ってもらうための「営業」
- 自社のメンバーとの相性を見る「マッチング」
- 会社への意向を高める「ナーチャリング」
- 内定・入社までもっていく「クロージング」
から出来ていると思っていて、
その中で採用担当がやるのって、「マーケティング」「営業」場合によって「クロージング」だと思っています。
「採用」ではなく「機会の獲得」こそ採用担当の仕事
「マッチング」と「ナーチャリング」は面談や面接をする各事業部のメンバーがやった方がいいだろうなと。
なぜなら
「マッチするかどうか」は
「採用担当と学生」ではなく、「現場と学生」だからですね。
「ナーチャリング」も採用担当が「ウチはいいよー」と口説くのではなく、現場のメンバーが優秀で魅力的であれば自然と「この会社良いかも」と意向が高まっていくからですね。もちろん、現場のメンバーに対して面接の方法だったりを伝えるのは採用担当の仕事ですけどね。
対学生と考えた時には「マーケティング」と「営業」が採用担当の当面の仕事になるわけです。
そしてそれら2つは「採用」からは遠い仕事です。
そんな遠い仕事の目的は「採用」に置くのではなく、「次に会う機会の獲得」だと思うのです。
うちに合うかどうかも分からない学生に対して、「採用」でアプローチするよりも、「また次もう1回会おうよ」というアプローチをつなげていく方が効果的ですよね。
自信があるからこそ言える「ウチの採用とかどうでもいい」
僕とイベントなんかで話したことのある学生は聞いたかもしれませんが、僕は割りと
「ま、ウチの採用とかどうでもいいんですけど」
みたいなニュアンスで話をしていることが多いです。
理由は上に書いた通りですが、「採用」を目的に置いていないので「採用とかどうでもいい」んですよね。
会社の採用担当としてではなく、1人の社会人として
「あ、この人ともっと話をしてみたいな」
と思ってもらえるように色々さらけ出すのが僕のスタイルです。
そうやって何度か「採用関係なく」話をする中で、
「おもろいこの人が働いている会社ってどんなところだろう」
「この変な人が今の会社に決めた理由ってなんだろう」
と思ってもらえれば、その延長線上で会社のこと知ってくれるしOK、という感じ。
もともと会社やそこにいる同僚が「面白い」「優秀」なのは自分の中で自信があるので、興味を持ってくれさえすれば、その「面白い」「優秀」な社員が勝手に惹きつけてくれるんですよね。
ここまでくれば僕の採用担当としての仕事は終わりです。
「採用活動」をワンナイトラブにしない
こうやって接点を持った学生はもしうちの会社に来なかったとしても、中途で来てくれたり、取引先として一緒に仕事が出来たり、なんらかの繋がりが出来るんですね。
それに対して、「採用活動」とか「就職活動」の多くってワンナイトラブで終わっているんじゃないかと思います。
今のシーズンが終わったらもう2度と関わることない、みたいなスタンス。
会社も学生もそれなりに時間やお金や労力を掛けているのに、ワンナイトラブで終わるって無駄もいいところですよね。
その後もお互い何らかの形で接点があったり、あるいはどこかでリスペクトしていたり、そういう関係性でいたいものです。
終わりに
そういう意味で僕は採用担当なのに「採用」をあまりしないことを目的にしていたなと思います。
採用担当としてではなく、1人の社会人として
「あの人ともっと話したいな」
と思えるような人にならないとなと思う毎日です。
もっともっと魅力的になれるようにこれからも精進していきたいですね。
それではまた。