就活期によく聞く質問No.1といっても過言ではない。
「学生時代頑張ったこと」
この質問をされずに就活終えた人がいたら教えてほしい。
そして代わりにどんな質問をされたことがあるのか気になるレベル。
この質問が良い質問かと言われると微妙だと思いつつ、僕も聞くことがないときに使っている気がします。
が、個人的に聞きたいのは
「学生時代頑張ったこと」ではないよ、と思うのでその話をします。
「学生時代頑張ったこと」は具体的結果の1つに過ぎない
学生時代頑張ったこと、を聞くとみんな台本があるかのようにすらすら話してくれます。ESでも書かされたし、何度も面接でも聞かれているんだと思います。
これがアドリブだったら即採用したいレベルですらすらと長文をお話しいただきます。
まあ、正直そんなにちゃんと聞いてません。
だって、それは具体例に過ぎないから。
そこから、その学生の価値観や行動の原因や困難へのアプローチの方法などを引き出したり、推察したりするために行っています。
それはほかの具体的な質問なんかでも一緒です。
だから言いたい。
「お前の頑張ったこと自体にはなんら興味がない」
と。
「どうして頑張ったのか」「どう頑張ったのか」
「結果どうだったのか」「それは今後どう活かされるのか」
などなどなど、その「頑張ったこと」の前後左右にあるものが気になるのだと。
より具体的に考えてみる
例えば、「僕は高校時代甲子園に行きました」という主旨の「頑張ったこと」をあげる人がいたとする。(僕が野球好きなので甲子園を例にします)
その背景には
某漫画のように
「私を甲子園に連れてって」→「はい。」→甲子園出場
ということもあれば、
某漫画のように
「1000万円を使って甲子園に行ってください」→「はい。」→甲子園出場
ということもあれば、
某漫画のように
「夢にときめけ!明日にきらめけ!」→「うるせえ。」→甲子園出場
ということもあるわけです。
1つ目なら「愛のためなら…」「弟のためなら…」みたいに「他者のために努力する能力が強い」と推測できますし、
2つ目なら「今あるリソースを有効活用して結果を出す人」と言えるでしょう。
3つ目なら「反骨精神のある人だ」と思われるかもしれません。
もちろん違うとらえ方もあるでしょうが、このように同じ「甲子園に行った」という結果に対して、そこまでのアプローチは人それぞれで、そこにこそ個性が出てくるんですよね。
なので、そこが僕らは聞きたくて質問をしているわけです。
大事なのは一般化できるか、再現性があるか。
そうやって背景を聞いていく中で大事なのは、
具体的な事象を一般化してとらえているのか
ひいては
その事象の再現性があるか
ということです。
まあ一般化できていれば再現性があることが多いので、まとめてもよいかもしれませんね。
つまり、
「甲子園に行った」という具体的な結果に対して
「こういう理由で」「こう頑張ったから」「甲子園に行った」ということが出来るかどうか、です。
それを言うことが出来れば、
「どういう理由の時に自分はモチベーションが上がる!」
「どういう方法で努力すると結果に結びつきやすいタイプだ。」
というように具体的な話を分解して考えることが出来るはずです。
そして、そのように分解して考えられるということは、自分が結果を出すために必要な要素を把握する、ということなので、
同じような環境に置かれたときはもちろん結果を出せるでしょうし、
そういう環境でなかったとしても、自分で環境を整えて結果を出すことも出来るようになるでしょう。
そのようにして、「具体的な結果」の1つでしかなかった話が、今後につながるものとして自分の中に落とし込み、相手に表現できるようになるのです。
受験期にはやっていたはずのことが社会人になると出来なくなる…?
これを書いていて思ったのが、
「受験での勉強の復習と一緒やん」
ということ。
高校生のころとか定期テストとか模試なんかを復習していたと思います。
その時って必ず
「ああ、こういうところで躓きやすいな」とか色んなことを考えながら、次に繋げるためにやっていたと思うんですよね。
これって就活はもちろんですが、仕事でも絶対やるべきことなのに、周りの人たちを見ているとそれをしている人って少ないんですよね。
なぜだろう。
きっと「点数」や「偏差値」という絶対的にも相対的にも、目で見て分かる評価を受けることがなくなるからだと思います。
結局自分が仕事をどれだけ頑張っても、それが会社の中で「定量的に」どういう評価なのかも分からなければ、全国の同世代の中で自分がどれくらいの位置にいるのかなんて分かるわけもないのが現状です。
その結果、「まあそこそこやってるから大丈夫か」みたいな思考に陥る人が多いんじゃないかな、と。
もちろん、今の状況で周りと比較してどうか、というのは分からないと思います。
でもだからこそ、自分がやったことに対して、自分で評価をしてあげないといけない。
それが正しいか、正しくないかではなく、しっかり「省みる」時間を作ってあげないと、次の成果につなげられないんじゃないかなと思います。
特に仕事って「次」への繋ぎ目も曖昧ですし、「忙しい」って言えばすべてが許される風潮もありますから。
まとめ
自分のやったことをしっかり省みて分解して、次に繋げられるようにすること。
これが学生時代頑張ったことから得たい情報ということになります。
そこをしっかり考えられているからこそ、具体的な一例で終わらずに、これからも結果を出し続けることのできる再現性のある人材だ、と評価されるでしょうし、実際結果を出し続けられるのではないでしょうか。
これは就活生だけではなく、社会人として意識していきたいところですね。
それではまた。