どうも、土日はガッツリ野球をする僕です。
内定者時代から採用にはうっすら携わっていましたが、社会人になり、約一年間採用を回してみて、学生の頃は思いもしなかったことを最近すごく感じるので、それを書こうと思います。
採用担当のやりがい
当たり前かもしれませんが、採用担当の「1つの」ゴールは「自社で活躍する人材を獲得すること」です。
もちろんそのあと、内定者フォローもするし、うちの場合は研修なんかもやります。本配属するまでは基本的に面倒を見るわけですが、今回はそこは一旦おいておきます。
僕が学生時代(というより、つい最近まで)思っていた「採用担当の1番大きなやりがい」も例に漏れず「内定出し」でした。
うん、当たり前ですよね。
でも、就活も本格化し、ベンチャーとしてはかなり後半戦になってきた今、少し違うことを思い始めたんですよね。
「選考辞退」にも「やりがい」を感じる、と。
「選考辞退」はマイナスなことばかりじゃない
まぁ、どんな会社も年に何人かは「選考辞退」する学生さんが思います。
「いかに選考辞退させないか」のセミナーもあるくらいですしね、すごい。
僕自身「選考辞退させないために」って考えたりもしていました。ただ、少し前にある学生さんが「選考辞退」したときの態度でその気持ちはガラッと変わったんですよね。
その子は
「A社に行くことに決めたので、選考辞退させてください。本当にこれまでお世話になりましたし、貴社のことは大好きですしこれからもファンです。…」
みたいなメッセージをくれました。
不謹慎にも僕はここにやりがいを感じてしまったんですよね。
この子以外にもわざわざ直筆の手紙を郵送してくれた子もいました。
採用担当のあるべき姿
上司からすれば「選考辞退されとるやんけ!」ってツッコミの対象かもしれません。※実際はツッコまれていませんが。
採用担当ってその名の通り「採用すること」が仕事ですしね。仕事してない僕はアカンのかも知れません。
でも、ここでいう「採用」ってこの1年のことだけで良いのかな?と思うんですよね。
先に挙げた言葉をそのまま受け取れば、きっと会社の「ファン」になってくれたんですよね。その上で、「働く場所はここじゃない」と思っただけのこと。
もしかしたら、就活で知り合った友人にうちのことを紹介してくれているかも知れないし、
ゼミやサークルの後輩に「あの会社の話聞いておいで」と話してくれているかもしれない。
あるいは、中途で転職してくるかもしれないし、大切なクライアントとして一緒に仕事をするかも知れない。
そう思えば、「ファン」を作ることは、「採用活動」としては1つの成果だと思うんですよね。
「採用」すること以外に「ファン」を増やすこと、これも採用担当の仕事。
そのためにどう振る舞うのか、が採用担当のあるべき姿なんじゃないかなと思います。
就活も採用も単発イベントじゃない
「採用」したら終わり。「お祈り」したら終わり。「内定」もらったら終わり。「辞退」したら終わり。
世の中そんな単純じゃないですよね。
私自身、採用担当になってあるイベントに参加した際、「学生時代選考辞退した会社の人事」に会うことがありました。
さすがに若干気まずかったですが、そのまま飲みに行って当時の話をしたり、「よう蹴ったなーと」軽く嫌み言われていじられたり、同じ採用担当としてアドバイスをくれたり。
こうして、なんかの因果でまた会って仕事したりするんだな、と実感しました。
今は一緒に働くことはなかったとしても、どこかでまた会うことはきっとありますよね。
そのときにお互いに胸を張って、様々な話が出来る関係でいたいものです。
選考辞退で気付くこと
こういうように、選考辞退で気付くこと、案外多いなと。
先に挙げたように「ありがとうございました」とか「貴社のことは大好きです」まで言われると
「あ、残念だけど、ちゃんと向き合えたな、お互い」と思えますし、
逆に邪険に切られたようなときって、
「こっちも向き合えてなかったのかもな」と内省するきっかけにもなりますよね。
もちろん、内定者や新入社員から感謝される言葉もとても身に染みますが、やはり選考辞退という(「採用」だけみれば)「失敗」から得られるものもあると思うんですね。
最後に
今はFacebookはじめ、色んなツールでその後も繋がることができる時代。
選考辞退に関わらず、もっと言えばただ会っただけの学生だとしても、ぜひ各所で活躍してほしい。知ってる学生さんが社会人になって「MVPになりました!」とか言われると嬉しいんですよね。親戚のおじさんの気分になります。
そしてもちろん、僕も会社もどんどん活躍の場を広げていって、「あぁ、あの会社で働きたいな」とか「一緒に働きたいです」と言ってもらえるような存在でありたいですね。
これからもしっかり一人一人と向き合いながら、色黒大阪人事として頑張っていきます。