色黒大阪人事が気ままにつぶやくブログ

色黒で大阪人で人事な僕がなんかつぶやきます。

「内定辞退率が過去最高」のニュースに思うこと

先日のニュースで、「内定辞退率が過去最高」みたいなのがありましたよね。
問題視されていますけど、まあ別に学生だけが悪いわけでもないし、企業だけが悪いわけでもないし、もっと大きい目で見た時に「内定辞退率が低い方がそもそも健全なんだっけ」みたいな疑問もありますよね。僕自身は「内定辞退率が過去最高」とかはどうでもよくて、「勘違い学生(企業)が過去最高」なのだとすれば不幸だな、と思うわけです。
実際、自分の周りにある事例なんかも踏まえながら、学生に本気で気を付けてほしいことを話そうと思います。

就活のモテ期来てます

内定辞退率が過去最高ということは、単純に考えれば「1人当たりの内定保有数」も過去最高なわけで、つまりは就活生としての「モテ期」が来てるわけです。
もちろん、その中でも苦戦する人もいるでしょうが、

「うちにおいでよ」

「うちなら成長できるよ」

「うちにぴったりの人材だ」

とたくさんの口説き文句を浴びてきた人も多いはずです。

これ自体は必ずしも悪という訳ではなく、企業側が「学生を口説く術」を多少身に着けたことや、学生側が「モテるための自分磨き」をしっかりするようになったこと、それぞれの結果でもあると思います。要はお互いの努力の結果ですよね。

ま、なんにせよ、今のご時世就活生はモテます。上のような口説き文句はもちろん、色んな社会人がランチからディナーまでおごってくれます、ごちそうさまです。許されるなら僕も就活生に戻りたいレベルです。モテたいですし。

企業=付き合ったら豹変する恋人

で、そんなこんなでどこかの会社に就職を決めるわけです。大学という多くの人にとって人生のモラトリアムと化した楽園から、イチ社会人としての生活をスタートするわけです。
で、就活生時代にモテていた皆さんは思うわけです。
「入社したら優しくなくなった」
と。
これにはいくつか理由があります。

 ・そもそも採用担当と現場担当(事業部)は違う部署だし違う人だから
 ・そもそも就活生対企業から、雇用主と従業員になったから
 ・学生としては優秀だけど、社会人としてはゼロからのスタートだから

などなどなど。
ま、割と当たり前ではあるんですが、ここでみんな言うわけです。

「話が違う」
「入社前後でギャップがあった」

と。

そのように関係性や相手が変われば態度や距離感が変わるのは当たり前なので、そこはしっかり自覚したうえで臨まなければならないと思います。そこで「ギャップ」とか言っているのであれば、「甘い」。

就活は恋愛に例えられることも多いですが、言ってみれば

「優しい」から「付き合った」のに「豹変した」

みたいなことですよね。

でもそれはきっと「付き合う」ことがお互い目的になっていて、「付き合ってからどういう関係を築くか」を意識できていないから。キャリアも同じです。「入社した後」がお互いにイメージできていないんです。

で、恋愛でこういう話があると多くの人が「見る目がない」で片づけるんですけど、なぜか就活やキャリアの話をそれで済ませると、世の中の人は納得してくれないのでもう少し話を展開していこうと思います。

「勘違い」を生みやすくなっている

当たり前のことですが、「内定が出やすくなった」という状況になったということは、「内定の数」と「優秀さ」みたいなものが直結しなくなったということです。
そんな中で、なおかつ、「ミスマッチが多い」と言われる世の中だと起こってしまうのが、

「私には他に選択肢があったんだ」

という言い訳や逃げ口上。
もちろんそれは事実だし、確かに「あった」ものでしょう。でもそれは「今もある」ものなのかと言われるとNOです。

学生の皆さんは学歴で想像すると良いかもしれません。
「僕はほかの大学にも受かってて…」とか言ってる人いません?周りに。アレですアレ。同じようなことが社会人にも起こります。悲しいことに。

「私には他に選択肢があったんだ」

と過去にずっと執着をして、今目の前にある困難から目を背けることに繋がっているのであれば、転職をして環境を変えたところでそう簡単にはいかないのではないでしょうか。

大事なのは「決める」よりも「断つ」こと

そういう「他に選択肢がある」と思っている人って、「決断」してないんですよね、キャリアにおいて。

もちろん選んでいるでしょう。でも、そのときにしっかり他の選択肢を「断つ」というレベルまでいっているのかどうかということ。
なにかその選択が、「決断」ではなく「保留」になっている、そういう印象を強く受けます。

 

僕たちは何も「決める」ことなく、「前に進める」と思っている。

僕たちは何も「断つ」ことなく、「何かを得られる」と思っている。

 

なにかそういう感覚。

キャリアにしろ、プライベートにしろ、その岐路に立った時に大事なのは「決断」をすることであり、そこにおいてはどちらの道を行くと「決める」こと以上に、この道以外は進まないと「断つ」ことが大事なんだと思います。

「断つ」ことがないと、何か困難に遭ったときに他の道に心が揺らぐんじゃないか、と思っています。

まさにここでいう「他の選択肢があったんだ」と言い訳してしまう人のように。

そうならないように「断つ」姿勢が大事だと考えています。

内定をもらうハードルがこれまでより下がった今、目の前にある選択肢は多いことでしょう。その中で何かを選ぶとき、ぜひ「断つ」ことを意識してくれるといいんじゃないかな、と思いますね。

「若手」「第二新卒」はいつまでも通用するわけじゃない。

そんな「断たない」人が多い中で今は積極的に第二新卒など若手を受け入れる会社や、若手の転職支援サービスが増えてきています。

3年で3割が退職する、と言われるご時世からすれば当たり前かもしれませんね。

以前も話に挙げたとおりですが、この「3年で3割が退職する」こと自体はまったくマイナスには思っていません。ただ、この体制が整ってきていることの功罪を感じた瞬間が自身の転職活動でもあったので、そこに触れておくことにします。

功罪の「功」の部分はそこまで意識して触れなくてもいいと思いますが、やはりミスマッチを感じた時に違うフィールドに移ることが出来るようになった、というのは大きいでしょう。若いうちの貴重な時間を無駄にすることはないですからね。

では、

その「若いうち」っていつまでを指すのでしょうか。

率直に言えば、

いつまで「若いうち」という言葉に甘えていられるのでしょうか。

年齢で区切られるんでしょうか、それとも実際のスキルセットでしょうか、

あるいはほかの何かなのでしょうか。

そこが僕の思う「罪」の部分であり、今後の懸念となる点です。

 

どこかの閾値を超えたとき、

あなたは「若手」から「中堅」になり、

そのときには「若手だから足りない部分は伸びしろだよね」と言われていたのが、

「もう若手じゃないのに何もできない」と言われるようになりますよ、きっと。

 

そういう意味でもいつまでも「断つ」ことなく「保留」ではいられないですよね。

いつの間にか周りに置いて行かれて手遅れにならないためにも、「若い」といわれるうちに「断つ」ことを覚えて進んでいくことが大事になってくるのではないでしょうか。

まとめ

内定を複数持つ学生が増えて、選択肢が増えている昨今。それ自体は決して悪いことではありません。ただ、そこからキャリアを選ぶときに、他の選択肢をしっかり「断つ」ということ、それさえできれば。

そうして自分で選んだキャリアの中で、しっかりと経験を積み、そこで得られるものを「断って」でも次のステップに進みたいと思ったとき、それがきっとキャリアチェンジの瞬間になるはず。

そういう生き方を僕自身していきたいと思います。

それでは今日はこのあたりで。